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「これで十分」の住まい

豊かな暮らしが豊かな住まいをつくるということを、時々忘れては建築を作品と錯覚してしまう。

住まいはこのくらいのことで十分なのだと、建築が語りかけているようだ。

住まい手と、住まい手を誰よりも理解する建築家とのコラボレーションにより実現した15坪の住まい。

限りなくシンプルで、あっさりとした空間は、住まい手の豊かな暮らしぶりが彩るのである。

床の土間コンクリートの蓄熱による暖房いらずの暖かさや、夜、外から見る障子のほんのりとした優しい灯りは、住まい手の人柄が表れているかのようだった。

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