継承の家
作品名 | 継承の家 |
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所在地 | 福島県白河市 |
敷地面積(㎡) | 163.23 |
延床面積(㎡) | 134.95 |
構造・規模 | 木造2階建て(蔵) 木造平屋建て(増築) |
竣工年 | 2019.7 |
建築会社 | 白岩工務店 |
設備 | 薪ストーブ |
FEATURES
前面道路(奥州街道)の大規模な拡幅による当初の建替計画は、蔵の持つ「見えない力」によって阻止されたのだろうか。
周辺の解体工事が進みまちの面影と記憶が無くなる最中で、大正時代に建てられた蔵を残すことを建主は決意した。
親から受け継いだ住まいとしての蔵の記憶、大正時代から建つまちの風景としての記憶。
解体して新築する容易さよりも、蔵が発信する記憶を未来へ継承することを選んだ。
それはまさに「蔵」という建築が伝える「見えない力」であると感じた。
残されていた赤瓦のなまこ壁を頼りに蔵としての姿を再生し、一部増築した居住スペースと内部で繋がる計画とした。
拡幅工事を経た綺麗で広い道路が完成する頃、その前に佇む蔵は「見えない力」でまちに何を伝えるだろうか。